インターネットで「luxury travel trends(ラグジュアリートラベルトレンド)」と検索すると、ほぼすべての記事に「conscious(意識的)」「sustainable(持続可能性)」「responsible(責任)」という言葉が含まれています。ラグジュアリートラベラーは、一般的なラグジュアリーの定義、つまり高価・高級・贅沢といった価値以上のものを旅行に求めていることが、あらゆる調査で分かっています。
世界的ラグジュアリートラベルネットワークVirtuosoの調査では、下記のような結果となりました。
回答者の約70%が、持続可能な旅行が旅行体験を高めると感じている
82%が、パンデミックによってより責任ある旅行への意識が高まったと回答
¾ の回答者が「サステナビリティの方針がしっかりしている旅行事業者を選ぶこと」の重要性を挙げている
意識的であること、持続可能であることは、より良いラグジュアリーのあり方にどう結びつくのか?
「持続可能性(サステナビリティ)」や「意識的」であることは、一見ラグジュアリーと矛盾しているように思えるかもしれません。確かに、ラグジュアリーの言葉には、過剰、浪費、個人主義といった意味が包摂され、慎重、反消費主義、環境保護活動など、サステナビリティという言葉が持つ内容とは相反します。
しかし、サステナビリティとは本来、「将来の世代のニーズを損なうことなく、現在の世代のニーズを満たすこと」を意味し、サステナビリティとラグジュアリーは密接に関わっているのです。旅行の分野では、旅行者のウェルビーング(心身の健康)やプライスレスな体験と現代のラグジュアリーは同義として捉えることができるのです。
「コンシャス・ラグジュアリー(意識的なラグジュアリー)」で環境負荷の最小化と地域社会貢献の最大化
ラグジュアリーとは、近隣で自然栽培された、季節の旬で新鮮な食材を味わうことです。これは美食家にとって身体に良い最高の食事である、ということだけでなく、空輸され、プラスチック包装され、冷蔵庫に何日間も放置された食材とは異なり、環境への害も少ないのです。
ラグジュアリーとは、消費者や環境に害を及ぼす化学物質を含まない商品を使用することであり、自然環境に溶け込むよう設計された宿泊施設に滞在し、周辺環境への害を最小限に抑えながら最高の宿泊体験を享受することを指します。
ラグジュアリーとは、持続可能な方法で自然が提供する最高のものを提供し、お客様が自然と触れ合いながらその保護に貢献できるようにすることです。多くの科学的研究により、自然に触れることが、人間の肉体的・精神的な幸福をもたらすという効果が明らかとなっています。
サステナビリティとラグジュアリーが密接に関わる理由は、他にもあります。
「観光の持続可能性」とは、多くの場合、より革新的で創造的であることを意味します。例えば、日本の「まちやど」のコンセプトは、新型コロナウイルス流行前から話題となっていた分散型ホテルの概念に似ています。「まちやど」とは、まちを一つの宿と見立て宿泊施設と地域の日常をネットワークさせ、まちぐるみで旅行客をもてなすことです。このような地域密着型の観光は、旅行客にその地にしかないオンリーワンの体験を提供すると同時に、街の住民や事業者には新たな活躍の場や、事業機会をもたらします。このような仕組みにおいては、より深い体験を求めるような旅行客が地域にもたらす経済効果を持続させやすく、自然環境や地域の伝統・慣習を守るための取り組みに資源を活用することができます。
ラグジュアリートラベラーにとって、隠れ家的な空間やプライバシーの確保が重要です。これをサステナビリティを考慮して実現するには、旅行者があまり訪れない地域に足を運ぶことで、渋滞や環境公害を抑えながらその地域に経済的利益をもたらす、といった方法が考えられます。実際、Virtuosoが実施したアンケート調査では、「オーバーツーリズムにならないようオフシーズンを狙う」あるいは「あまり人が訪れない地域を選択する」という回答が非常に多く見られるのです。
また、目的地に長期間滞在し、その土地をじっくりと味わう「スロートラベル」も人気となっています。移動が少なければ、温室効果ガス排出量(交通機関による移動や宿泊施設の変更による排出)が抑制されることはもちろん、旅行者自身のストレスも軽減されます。
想像してみてください。築100年以上の古民家で、壮大な山脈のパノラマを眺めながら、あなただけの田舎暮らしを楽しむサステナブルな旅を。あなたがいるその古民家は、伝統的な建築美を残しながら、ラグジュアリーな内装で心地よく、エネルギー効率を高めた環境に優しい建物ー。そんなサステナブルラグジュアリートラベルは、世界中で始まっています。
まだピンと来ない・・そんなあなたに ー サステナビリティはビジネスにとって良いこと、です
サステナビリティに対する旅行客のニーズの高まりは、すでに疑いようのない事実です。世界のラグジュアリートラベル業界において、最大規模かつ最も権威のあるイベントの一つであるILTM(International Luxury Travel Market)の調査では、旅行会社が提示する旅程に、サステナビリティに関する情報を求めると答えた回答者が、実に⅔に上っていることが判明しています。
今後Tricolageのブログでは、日本のサステナブルでラグジュアリーな場所をご紹介していく予定です。
旅行会社は、旅行を通じてより良い未来のために変化をもたらす存在になれるはず ー
持続可能な旅を求めて日々邁進し、それをお客様に提供する。そして、その選択がなぜお客様自身にとって、さらには社会にとって良いものであるのか、しっかりと伝えていく。
そんなことを思いながら、私たちTricolageも活動しています。
Tricolageは、ラグジュアリーな日本の旅行計画のお手伝いを通して、お客様のウェルビーングと環境・社会に貢献する一生忘れられない極上体験お届けします。透明性をもって柔軟性に対応しながら、安心安全でプライバシーを確保するTricolageのトラベルコンサルティングサービスを、是非ご検討ください。
ぜひこちらから、お気軽にお問い合わせください!
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