文化の保全 Archives - TRICOLAGE https://tricolage.com/ja/magazine/category/cultural-immersion/ Japan Sustainable Travel Wed, 24 Dec 2025 08:18:01 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=7.0 https://tricolage.com/wpdata/wp-content/uploads/2025/08/favicon-150x150.png 文化の保全 Archives - TRICOLAGE https://tricolage.com/ja/magazine/category/cultural-immersion/ 32 32 明日香:歴史と女性が日本の精神を形づくった場所 https://tricolage.com/ja/magazine/asuka-where-dawn-history-and-women-shape-the-soul-of-japan/ Tue, 23 Dec 2025 07:54:24 +0000 https://tricolage.com/?p=17507 Inquire now EN JP 歴史・祈り・そして国の誕生を支えた女性たちの静かな力 国が初めて息づいた地 京都や奈良が都として栄えるよりも前、明日香は日本の最初の都であり、国家が形づくられ始めた場所であった。歴史を石に閉じ込める風景もあれば、風とともに呼吸させる風景もある。明日香はまさに後者である。 しばしば「日本文明のゆりかご」と呼ばれるこの地に一歩足を踏み入れると、歴史は抽象ではなく、手触りを伴う存在として立ち現れる。谷あいには黄金と緑の濃淡が広がり、朝日に照らされた棚田、秋の柿の木立、古い写本のように丸みを帯びた丘陵を縫う細い道が続いている。 ここでは、歴史は「訪れるもの」ではなく、「足元に息づくもの」である。飛鳥時代(6〜8世紀)、この静かな風景の中で、外交、仏教思想、建築、律令――国家の萌芽が試みられた。その政治的な重みとは裏腹に、明日香は常に人の暮らしに寄り添ってきた。寺院や石造物、家々、小径のすべてが大地と近く、今もなお日本の原風景を形づけたリズムと結びついたままである。 日本の最も古い物語が形づくられた明日香の谷に、静かな朝が訪れる 日本文明の源流に立つ女性たち 現代日本では、ジェンダー平等をめぐる議論が依然として重要な課題となっています。女性首相が誕生した現在においても、政治・経済分野における女性の参画は限定的であり、世界ジェンダーギャップ指数では118位に位置しています。しかし日本の古代史には、女性の権威が決して稀でも周縁的でもなかった、より豊かな現実が存在します。その姿を最も鮮明に伝えているのが、まさに明日香です。6〜7世紀、日本という国家の基盤が形づくられる中で、数名の女性が即位し、政治的・精神的形成の重要な局面を導きました。彼女たちの統治が当時の父権的な構造を覆したわけではありませんが、日本史の重要な転換点を確かに刻みました。 推古天皇:日本初の女帝として仏教導入や外交関係の構築など深い改革を導いた。 斉明天皇:大胆で決断力に富み、大規模な公共事業を監督し、遠征軍を率いた。 持統天皇:改革者・戦略家として初期の律令編纂に尽力し、日本初の計画都市・藤原京を築いた。 彼女たちの影響は神職の女性が持つ威厳、儀礼の継続、そして明日香の精神文化を今も支える女性たちの記憶の中に、大気のように静かに息づいています。 飛鳥坐神社の神主である飛鳥さん。まもなく第88代宮司に就任されます。 今日、明日香の精神的遺産を支える女性たち 明日香において、エンパワーメントは現代に始まった概念ではなく、千年以上にわたり静かに、着実に受け継がれてきた遺産である。現在、この系譜を体現しているのが二人の卓越した女性である。飛鳥坐神社の神主である飛鳥さん、そして天武天皇(斉明天皇の子)によって創建された川原寺を守る仏教僧の扇谷さんである。 飛鳥坐神社では、神社の1200年の歴史の中で初めて神職に就いた女性である飛鳥さんが、家系から受け継いだ精神性、長年の修行、そして「精神的なリーダーシップは形を変えながら継承できる」という信念を体現している。まもなく第88代宮司に就任する彼女にとって、神道とは教義ではなく「関係性」である。祈りや祝詞は力強さを帯び、聞く者をより深い精神性へ導き、神聖さを概念ではなく「空気」として感じさせる。 一方、川原寺の扇谷さんが示す力は、静けさと規律、そして日々の修行を基盤とするものである。代々の守り手から受け継がれた、日本最古の写経の伝統を継承しながら、寺を導く女性としての難しさを率直に語る。しかしその姿勢は揺るぎなく、思いやり深く、そして大地のように根差している。 この二人の女性は、かつて国を導いた女帝たちの精神を現代へとつなぐ、生きた架け橋となっている。 僧侶に導かれる清めの所作が、静かな祈りへと心を整えていく 訪問の際、彼女は古い経文を書き写す作法を丁寧に導いてくれる。この静かな所作は、何世紀にもわたり心を清め、意を正すために行われてきた瞑想的な行いである。 写し終えた経文は、個々の願いとともに奉納される。墨と息遣いと儀礼に託されたその想いは、伝統に従い祈りとして天へと委ねられる。 一連の流れは、静寂の中で行われる簡素な茶の儀式で締めくくられる。穏やかさを力とし、ゆるやかな時間を存在の深さとして受けとめるためのひとときである。 こうして二人の女性は、古代のリーダーシップと現在を結ぶ、生きた架け橋となっている。飛鳥の女帝たちが時代の政治的輪郭を形づくったのであれば、今日その内面的な力―連続性、献身、そして記憶を損なうことなく変化を受け入れる勇気―を守り継いでいるのは、まさに彼女たちである。 僧侶の静かな祈りとともに、手で写された古の言葉が願いを現実へと導いていく 明日香の女帝たちに捧げる夕食 日が沈み、金色から藍色へと移ろうひととき、明日香に息づく女性たちの歴史は、新たな言語―味覚―として立ち現れる。丘陵と棚田を見渡す静かな隠れ家「Auberge de Senvie」では、この旅の延長としての夕食が、飛鳥時代を築いた三人の女帝へと近づくための体験へと姿を変える。 この特別なコースは、旅のテーマである「飛鳥の三女帝」に着想を得ており、飛鳥時代に全国各地から奈良の都へ献上された食材を、現代的な感性で再構成したものだ。また、飛鳥時代から明治初期まで続いた長い肉食禁制の文化に敬意を払い、料理は地元の魚介、野菜、薬草を中心に組み立てられている。時代の食の美意識が静かに息づく構成である。 各皿はそれぞれ異なる女帝を象徴している。 斉明天皇飢饉の折に雨乞いを行い、飛鳥の大地に豊穣をもたらしたと伝わるその力を、パセリオイルと米という生命の象徴を用いて表現した一皿。 持統天皇彼女の和歌に詠まれる蕪や、万葉集に登場する天の香久山をモチーフに据えた一皿は、政治と文学の両面で国を築いた女帝の世界観を映し出す。 推古天皇隋への遣使を派遣し国際交流を推進したこと、そして人々の無病息災を願う宮廷行事「薬狩り」を催したことにちなみ、中国から伝わった里芋と、奈良の伝統薬「陀羅尼助」に使われるキハダを組み合わせた“円”の形の料理として表現されている。この円は、外の世界との縁を象徴している。 こうして歴史の記憶と現代の感性がひとつに織り上げられ、過去を単に復元するのではなく、静けさと繊細さをまとって再解釈する夕餉となる。味、質感、象徴が重なり合い、三人の女帝の物語が舌の上でそっと姿を現す。 明日香を訪れる者にとって、この食体験は、国の始まりを形づくった女性たちの視線や思想へと近づく希有な手段となる。それは、石碑や史跡を眺める以上に、五感を通して時間と記憶の奥行きを取り戻す静かな旅である。 飛鳥の女性たちに着想を得た料理叙事詩――記憶が味へと姿を変える 夜明けのウェルネス──動きと薬草文化、そして推古天皇の遺したもの 明日香の朝には、どこか儀式めいた静けさが漂っている。石舞台古墳のそば、明日香歴史公園の大地のリズムに身をゆだねるように、ゆっくりとしたヨガが一日を開く。 それは見せるための動きではなく、元に立ち返るための時間。身体に耳を澄まし、心が軽くなっていくのを感じながら、明日香の豊かな自然に包まれるひとときである。 明日香歴史公園にて、動きが「聴く」ことへと変わる夜明けのヨガ この静けさの流れの中で、明日香の薬草文化へと自然に移行していきます。その源流は、まさにこの地で薬狩り(薬草採集)を行っていた推古天皇にさかのぼります。 参加者は、必要や直感に応じて地元の葉・根・薬草を選び、自ら薬草茶を調合します。続いて供される朝食も同じ哲学に基づくものです。 香草をまとった古式の蒸し米、じっくり煮込んだ根菜、季節の野菜──華美ではなく、調和と健やかさを求める、滋味深い一膳です。 古代の儀式:薬草の朝食と癒し 飛鳥時代の宮廷衣装をまとう:歴史を身に纏う優雅さ 午前の後半には、体験の中でも最も触覚的な瞬間の一つが訪れる。飛鳥時代の古代宮廷を着想源とし、着物よりも古い格式を持つ、美しい皇族装束を身にまとう時間である。場所は、聖徳太子の系譜に結びつく静寂の寺、橘寺の境内。 幾重にも重なる絹、金糸で縁取られた裾、鮮やかな色彩、精緻な装飾、そして儀式のための袖――あらゆる要素が視覚言語であり、社会的なコードであり、精神的な美意識を反映している。 木格子からこぼれる柔らかな光の中で、また寺の回廊を歩くたびに、これらの衣装は眠っていた記憶を呼び覚まし、過去と現在を静かに縫い合わせていくように感じられる。 飛鳥時代を纏い、かつての女帝のように橘寺の境内を歩く 女性たちの遺産に根ざした、再生の旅というあり方 明日香において、再生は声高に語られるものではありません。それはゆっくりとした歩みの中に、景観への敬意の中に、社を支える女性たちの働きの中に、季節と記憶によって形づくられた食の中に、静かに姿を現します。 […]

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歴史・祈り・そして国の誕生を支えた女性たちの静かな力

国が初めて息づいた地

京都や奈良が都として栄えるよりも前、明日香は日本の最初の都であり、国家が形づくられ始めた場所であった。
歴史を石に閉じ込める風景もあれば、風とともに呼吸させる風景もある。
明日香はまさに後者である。

しばしば「日本文明のゆりかご」と呼ばれるこの地に一歩足を踏み入れると、歴史は抽象ではなく、手触りを伴う存在として立ち現れる。
谷あいには黄金と緑の濃淡が広がり、朝日に照らされた棚田、秋の柿の木立、古い写本のように丸みを帯びた丘陵を縫う細い道が続いている。

ここでは、歴史は「訪れるもの」ではなく、「足元に息づくもの」である。
飛鳥時代(6〜8世紀)、この静かな風景の中で、外交、仏教思想、建築、律令――国家の萌芽が試みられた。
その政治的な重みとは裏腹に、明日香は常に人の暮らしに寄り添ってきた。寺院や石造物、家々、小径のすべてが大地と近く、今もなお日本の原風景を形づけたリズムと結びついたままである。

日本の最も古い物語が形づくられた明日香の谷に、静かな朝が訪れる

日本文明の源流に立つ女性たち

現代日本では、ジェンダー平等をめぐる議論が依然として重要な課題となっています。女性首相が誕生した現在においても、政治・経済分野における女性の参画は限定的であり、世界ジェンダーギャップ指数では118位に位置しています。しかし日本の古代史には、女性の権威が決して稀でも周縁的でもなかった、より豊かな現実が存在します。その姿を最も鮮明に伝えているのが、まさに明日香です。6〜7世紀、日本という国家の基盤が形づくられる中で、数名の女性が即位し、政治的・精神的形成の重要な局面を導きました。彼女たちの統治が当時の父権的な構造を覆したわけではありませんが、日本史の重要な転換点を確かに刻みました。

  • 推古天皇:日本初の女帝として仏教導入や外交関係の構築など深い改革を導いた。
  • 斉明天皇:大胆で決断力に富み、大規模な公共事業を監督し、遠征軍を率いた。
  • 持統天皇:改革者・戦略家として初期の律令編纂に尽力し、日本初の計画都市・藤原京を築いた。

彼女たちの影響は神職の女性が持つ威厳、儀礼の継続、そして明日香の精神文化を今も支える女性たちの記憶の中に、大気のように静かに息づいています。

飛鳥坐神社の神主である飛鳥さん。まもなく第88代宮司に就任されます。

今日、明日香の精神的遺産を支える女性たち

明日香において、エンパワーメントは現代に始まった概念ではなく、千年以上にわたり静かに、着実に受け継がれてきた遺産である。
現在、この系譜を体現しているのが二人の卓越した女性である。飛鳥坐神社の神主である飛鳥さん、そして天武天皇(斉明天皇の子)によって創建された川原寺を守る仏教僧の扇谷さんである。

飛鳥坐神社では、神社の1200年の歴史の中で初めて神職に就いた女性である飛鳥さんが、家系から受け継いだ精神性、長年の修行、そして「精神的なリーダーシップは形を変えながら継承できる」という信念を体現している。
まもなく第88代宮司に就任する彼女にとって、神道とは教義ではなく「関係性」である。祈りや祝詞は力強さを帯び、聞く者をより深い精神性へ導き、神聖さを概念ではなく「空気」として感じさせる。

一方、川原寺の扇谷さんが示す力は、静けさと規律、そして日々の修行を基盤とするものである。
代々の守り手から受け継がれた、日本最古の写経の伝統を継承しながら、寺を導く女性としての難しさを率直に語る。しかしその姿勢は揺るぎなく、思いやり深く、そして大地のように根差している。

この二人の女性は、かつて国を導いた女帝たちの精神を現代へとつなぐ、生きた架け橋となっている。

僧侶に導かれる清めの所作が、静かな祈りへと心を整えていく

訪問の際、彼女は古い経文を書き写す作法を丁寧に導いてくれる。
この静かな所作は、何世紀にもわたり心を清め、意を正すために行われてきた瞑想的な行いである。

写し終えた経文は、個々の願いとともに奉納される。
墨と息遣いと儀礼に託されたその想いは、伝統に従い祈りとして天へと委ねられる。

一連の流れは、静寂の中で行われる簡素な茶の儀式で締めくくられる。
穏やかさを力とし、ゆるやかな時間を存在の深さとして受けとめるためのひとときである。

こうして二人の女性は、古代のリーダーシップと現在を結ぶ、生きた架け橋となっている。
飛鳥の女帝たちが時代の政治的輪郭を形づくったのであれば、
今日その内面的な力―連続性、献身、そして記憶を損なうことなく変化を受け入れる勇気―を守り継いでいるのは、まさに彼女たちである。

僧侶の静かな祈りとともに、手で写された古の言葉が願いを現実へと導いていく

明日香の女帝たちに捧げる夕食

日が沈み、金色から藍色へと移ろうひととき、明日香に息づく女性たちの歴史は、新たな言語―味覚―として立ち現れる。
丘陵と棚田を見渡す静かな隠れ家「Auberge de Senvie」では、この旅の延長としての夕食が、飛鳥時代を築いた三人の女帝へと近づくための体験へと姿を変える。

この特別なコースは、旅のテーマである「飛鳥の三女帝」に着想を得ており、飛鳥時代に全国各地から奈良の都へ献上された食材を、現代的な感性で再構成したものだ。
また、飛鳥時代から明治初期まで続いた長い肉食禁制の文化に敬意を払い、料理は地元の魚介、野菜、薬草を中心に組み立てられている。時代の食の美意識が静かに息づく構成である。

各皿はそれぞれ異なる女帝を象徴している。

  • 斉明天皇
    飢饉の折に雨乞いを行い、飛鳥の大地に豊穣をもたらしたと伝わるその力を、パセリオイルと米という生命の象徴を用いて表現した一皿。

  • 持統天皇
    彼女の和歌に詠まれる蕪や、万葉集に登場する天の香久山をモチーフに据えた一皿は、政治と文学の両面で国を築いた女帝の世界観を映し出す。

  • 推古天皇
    隋への遣使を派遣し国際交流を推進したこと、そして人々の無病息災を願う宮廷行事「薬狩り」を催したことにちなみ、中国から伝わった里芋と、奈良の伝統薬「陀羅尼助」に使われるキハダを組み合わせた“円”の形の料理として表現されている。この円は、外の世界との縁を象徴している。

こうして歴史の記憶と現代の感性がひとつに織り上げられ、
過去を単に復元するのではなく、静けさと繊細さをまとって再解釈する夕餉となる。
味、質感、象徴が重なり合い、三人の女帝の物語が舌の上でそっと姿を現す。

明日香を訪れる者にとって、この食体験は、国の始まりを形づくった女性たちの視線や思想へと近づく希有な手段となる。
それは、石碑や史跡を眺める以上に、五感を通して時間と記憶の奥行きを取り戻す静かな旅である。

飛鳥の女性たちに着想を得た料理叙事詩――記憶が味へと姿を変える

夜明けのウェルネス──動きと薬草文化、そして推古天皇の遺したもの

明日香の朝には、どこか儀式めいた静けさが漂っている。
石舞台古墳のそば、明日香歴史公園の大地のリズムに身をゆだねるように、ゆっくりとしたヨガが一日を開く。

それは見せるための動きではなく、元に立ち返るための時間。
身体に耳を澄まし、心が軽くなっていくのを感じながら、明日香の豊かな自然に包まれるひとときである。

明日香歴史公園にて、動きが「聴く」ことへと変わる夜明けのヨガ

この静けさの流れの中で、明日香の薬草文化へと自然に移行していきます。その源流は、まさにこの地で薬狩り(薬草採集)を行っていた推古天皇にさかのぼります。

参加者は、必要や直感に応じて地元の葉・根・薬草を選び、自ら薬草茶を調合します。続いて供される朝食も同じ哲学に基づくものです。

香草をまとった古式の蒸し米、じっくり煮込んだ根菜、季節の野菜──華美ではなく、調和と健やかさを求める、滋味深い一膳です。

古代の儀式:薬草の朝食と癒し

飛鳥時代の宮廷衣装をまとう:歴史を身に纏う優雅さ

午前の後半には、体験の中でも最も触覚的な瞬間の一つが訪れる。飛鳥時代の古代宮廷を着想源とし、着物よりも古い格式を持つ、美しい皇族装束を身にまとう時間である。場所は、聖徳太子の系譜に結びつく静寂の寺、橘寺の境内。

幾重にも重なる絹、金糸で縁取られた裾、鮮やかな色彩、精緻な装飾、そして儀式のための袖――あらゆる要素が視覚言語であり、社会的なコードであり、精神的な美意識を反映している。

木格子からこぼれる柔らかな光の中で、また寺の回廊を歩くたびに、これらの衣装は眠っていた記憶を呼び覚まし、過去と現在を静かに縫い合わせていくように感じられる。

飛鳥時代を纏い、かつての女帝のように橘寺の境内を歩く

女性たちの遺産に根ざした、再生の旅というあり方

明日香において、再生は声高に語られるものではありません。
それはゆっくりとした歩みの中に、景観への敬意の中に、社を支える女性たちの働きの中に、季節と記憶によって形づくられた食の中に、静かに姿を現します。

この地の再生力は、土地そのものだけでなく、長くその精神を守り続けてきた女性たちによって受け継がれ、思いやり、導き、そして継承という力が、しばしば女性の手によって静かに形づくられてきたことを思い出させてくれます。

旅はここで、互恵の精神を教えてくれます。
場所は、誠実に向き合った分だけ、その思いを返してくれるのです。

トリコラージュでは、この交換の精神を大切にし、
旅人と土地の双方を再生させる体験をデザインしています。
文化を「消費する」のではなく「出会う」旅。
歴史が過去として閉じるのではなく、今を導く力として息づく旅。

明日香は、日本という国の原点。
そして同時に、再び歩みを始めるための招待でもあります。
注意深く、謙虚に、そして心を澄ませながら。

飛鳥坐神社(明日香村)

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大田区で過ごす一日 https://tricolage.com/ja/magazine/a-day-out-in-ota-ward/ Sat, 03 May 2025 13:39:00 +0000 https://tricolage.com/magazine/a-day-out-in-ota-ward/ 多様な魅力を誇る大田区を探訪:ユニークな芸者、サステナブルなアーティスト、羽田空港ツアーなど

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大田区は羽田空港があるだけでなく、まだまだ知られざる魅力にあふれています。

今回は、その驚きに満ちた大田区の魅力を探る旅についてご紹介します。

舞台に静けさが訪れ、芸者の栄太朗が前へ進み、ゆったりと舞い始めます。扇子をしなやかに動かしながら一つひとつの所作を丁寧に重ね、優雅なリズムで歩みを進めるその姿は、まさに芸の極み。三味線の音色に合わせて舞う姿を、近くで座る若手芸者が真剣に見つめています。彼女にとって、経験豊富な「お姉さん」たちの芸は学びの宝庫です。

Geisha in traditional black kimono with white makeup and ornate hairstyle performing gracefully in front of illuminated red lanterns at a Japanese temple or traditional venue.
栄太朗の舞 | Photo by Merci

芸者文化との出会い

芸者の道は、17世紀にまでさかのぼる伝統芸能を何年もかけて磨き上げる、まさに修練の賜物です。中でも栄太朗は、日本で唯一の「女形(おんながた)」芸者。女性の装いで舞台に立つ男性芸者として、特別な存在です。彼は、明治時代に賑わった大森海岸駅近くにある置屋「まつ乃家」の二代目として、母の遺志を継ぎ活動しています。

栄太朗は置屋で育ち、小学生のころから芸事の修行を開始。若くして母を亡くした後、その伝統を守り続ける決意を固めました。日常生活では男性として暮らしていますが、舞台では「女形」として新たな視点から芸を披露しています。

Geisha in traditional attire with elaborate black hairstyle and white makeup, wearing a dark green kimono with cream obi, viewed from behind in a festive setting with red lanterns.
客と会話をする栄太朗 | Photo by Merci

この日、私たちは屋形船に乗って、東京のきらめく夜景とともに栄太朗やまつ乃家の芸者たちの芸を楽しみました。踊りや唄、伝統的な遊びを交えながら、芸者たちは観客と自然に交流し、質問に答えたり写真撮影にも快く応じてくれました。

Two geisha in traditional kimono and ornate hair accessories engage with a Western visitor in a colorful yukata during a cultural experience in a traditional Japanese tatami room.
お座敷遊びをする芸者衆と筆者 | Photo by Merci

「芸者(geisha)」とは「芸の人」という意味。唄、舞踊、茶道、三味線など多岐にわたる芸を極め、美しい着物で客人をもてなします。かつては富裕層向けの閉ざされた世界でしたが、最近では栄太朗のように、広く文化を伝えようとする芸者も現れています。

Geisha in traditional dark green kimono and white makeup holding a decorative paper umbrella with red and white pattern, wearing an ornate golden obi in Ota, Japan.
Dodo染された扇子で舞う栄太朗| Photo by Merci

創造性が花開くまち、大田区

大田区には、アジア最大級の花と野菜の市場「大田市場」があり、フローラルアーティスト集団「Dodotokyo」も拠点を構えています。栄太朗は、地域文化の魅力を伝える活動の一環として、Dodotokyoが手がけた「ドド染め」の扇や提灯を使って舞台に立っています。私たちもDodotokyoのスタジオを訪れ、ドド染め体験を通してその物語を知ることができました。

Dodotokyoのアトリエは、羽田空港と大田市場の間に位置する人工島・京浜島にあります。かつては多くの工場があり、産業発展の一翼を担った場所ですが、近年は廃棄物処理業者が増え、「ゴミの島」とも呼ばれるようになっています。

Woman in black winter outfit and knit hat admiring a colorful gallery wall featuring vibrant orange and pink frames with displayed flowers against a dark background in Ota, Tokyo.
Dodo Tokyoフラワーアーティスト集団によるアート作品 | Photo by Dodotokyo

この状況に対し、Dodotokyoは「花とアートの島」へと再生させるべく、アトリエで大田市場の花を使った作品を制作。廃材のアップサイクルを取り入れたサステナブルな作品は、結婚式や企業イベントでも好評を博しています。

伝統と革新の融合を掲げるDodotokyoでは、100%国産藁で作られた縁起物「しめ縄宝船」に花や装飾をあしらうワークショップも実施。人生の節目を祝う贈り物として人気だそうです。また、私たちも扇に絵を描くドド染め体験に挑戦。筆や割り箸を使い、自分だけの模様を描きました。栄太朗の舞で使われている扇子と同じ手法で、特別な体験となりました。

Handcrafted New Year decoration made from twisted straw rope adorned with dried flowers, orange slices, red tassels, and colorful pom-poms with a paper label reading "dodo" at its center.
ワークショップで作られたしめ縄宝船 | Photo by Dodotokyo

旅立ちの前に祈りを込めて

大田区といえば、やはり羽田空港。しかし、空港近くには、旅の安全を祈願できる美しい神社があることをご存知ですか?「穴守稲荷神社」は、赤い鳥居が連なるフォトジェニックな場所で、稲荷の狐神を祀っています。境内のあちこちにキツネのモチーフが見られるのも特徴です。

Vibrant vermillion torii gates form a tunnel pathway at Anamori Inari Shrine in Ota, with Japanese calligraphy signage overhead and dramatic light casting striped shadows along the walkway.
穴守稲荷神社 | Photo by Merci

この日は、神職の方の案内で参拝。通常では気づかないような隠れた見どころや、神社の由来について丁寧に教えていただきました。

大田区探訪の締めくくりは、羽田空港の舞台裏を覗ける「JAL SKY MUSEUM」へ。2013年にリニューアルオープンしたこの施設では、日本航空の歴史資料やインタラクティブな展示があり、パイロットや客室乗務員の制服を着て記念撮影も楽しめます。

Mannequins displaying vintage airline uniforms in bright orange, yellow, and blue colors arranged in rows along a modern museum corridor with recessed lighting.
JAL SKY MUSEUMに展示されている歴代ユニフォーム | Photo by Merci

その後、特別に手配された格納庫ツアーへ。JALのスタッフがガイドとして案内してくれました。飛行機に間近で接するこの体験は、飛行機ファンだけでなく誰にとってもわくわくするひとときです。日頃見られない航空業界の裏側に触れ、大田区での一日はさらに思い出深いものとなりました。

Tourists in bright orange hard hats observe Haneda Airport runway at dusk from an observation deck, with dramatic blue and orange twilight sky overhead.
格納庫から見る普段見られない羽田空港 | Photo by Merci

ツアーに参加する

この特別なツアーのご予約は、予約ページにアクセスし、専用フォームより希望日など必要事項を入力してください。オーダーメイド型ツアーのため、複数の日程候補をお知らせいただく形になります。ご希望に応じて、空き状況を確認後、詳細をご案内いたします。

Woman wearing an orange hard hat standing in front of a Japan Airlines Boeing 777 aircraft inside a maintenance hangar with exposed steel framework ceiling.
格納庫にて飛行機と写る筆者 | Photo by Merci

* 必ずしも格納庫に飛行機が駐機しているとは限りません。

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北陸で職人と伝統工芸品に触れる旅 https://tricolage.com/ja/magazine/hokuriku-journey-to-experience-artisans-and-traditional-crafts/ Tue, 14 Jan 2025 02:19:00 +0000 https://tricolage.com/magazine/hokuriku-journey-to-experience-artisans-and-traditional-crafts/ 北陸の伝統工芸を巡り、その技を受け継ぐ匠たちに出会う旅

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現代の生活様式の変化により、安価な製品が流通されているが、高くても質の良いものを長く使う、製造工程を学び価値を理解する事は、普段の生活を豊かにします。

食器を伝統工芸品にしたり、ビンテージの服を着たり、古民家で暮らしたり、衣食住を見直して、丁寧な暮らしをすると、心に余裕が生まれます。

普段の暮らしを見直すきっかけも与えてくれるのが旅の良いところです。

Two workers in traditional Japanese clothing washing and rinsing fresh noodles in large blue basins at a traditional noodle-making workshop in the Hokuriku region.

伝統工芸品とは、日常生活で使われるものを工程の多くが高度な技術の手作業で作り、長く受け継がれてきた歴史がある物です。

令和6年10月17日現在、経済産業大臣が指定する「伝統的工芸品」は全国に243品目あります。

大量生産のものとは異なり、職人が受け継がれた技を以て丁寧に作り上げる、想いのこもったもので、江戸切子、有田焼、西陣織など日本にはいろんな伝統工芸品があります。

そんな伝統工芸の職人が、北陸には沢山います。

北陸(富山・石川・福井)

北陸の伝統工芸を巡り、その技を受け継ぐ匠たちに出会う旅

富山・石川・福井の3県を含む北陸は、北陸新幹線で東京からアクセスしやすく、人が比較的少なく、ゆっくり旅をしたい人はきっと気に入る地域です。

「金沢」に来た時は、ぜひ足を運んで訪れたいところが沢山あるので、ローカルな北陸エリアと伝統工芸品の価値について紹介します。

富山に江戸時代から着実に伝わる匠の技

富山県南砺市井波で約250年前から続く伝統工芸品、井波彫刻は、日本一の彫刻の技術を誇るといわれています。

現在、約200名の彫刻師がおり、その匠の技が織りなす滑らかな表面と豪華なデザインが特徴です。

Traditional Japanese temple wooden corridor with ornate carved brackets overlooking a courtyard with buildings featuring copper-green roofs and pine trees in the Hokuriku region.
瑞泉寺

職人である前川さんに井波彫刻発祥の寺院、「瑞泉寺」をご案内していただき、色々な説明をしてくれ、質問にも丁寧に答えてくれました。

井波彫刻の始まりは、瑞泉寺再建の際に、派遣された京都の彫刻師が井波の宮大工に技術を伝えたことと言われています。

井波彫刻職人の手によって100種類の彫刻刀を使って荒彫りと仕上げをして作られた草花や仏教関連の彫刻は、繊細でありながら豪華で迫力があります。表面はとても滑らかなのにヤスリを使っていないことに驚きました。

職人になるには10年ほどかかり、初めは作業が難しい荒彫りは親方、仕上げが弟子という分担をし、修行の道を歩んでいくそうです。

瑞泉寺の屋根に施された立派な彫刻
Traditional Japanese woodworking chisels with wooden handles displayed in an open case, alongside carved wood shavings in a wooden bowl and other carpentry tools on a workbench.
前川さんに彫刻を教えてもらう

実際に彫刻刀を使って木を彫ってみましたが、木の木目に沿って刃を入れるのがとても難しく、職人の技術がいかに高いかが分かりました。

前川さんもお父さんからその技を受け継ぎ、井波内外出身の複数人の弟子と共に制作活動通じて、着実に日本一の彫刻技術を次の世代に受け継いでいます。

彫刻のまちで、匠の技を職人から直接お話を聞く事でお寺の装飾に関する理解も深まり、旅の価値がとても高まりました。

富山の郷土文化を取り入れた「楽土庵」は、本物の伝統工芸を見られる贅沢な宿です。

周辺の豊かな自然環境の中、築200年の伝統的な古民家を改修した宿には、民藝・工芸・アートや、富山の豊富な食材を使った料理を楽しむことができます。

Traditional Japanese woodworking workshop with vintage wooden tools, storage cabinet displaying circular molds and wooden plates, and an orange decorative tassel hanging on the white wall.
伝統工芸品か飾られた室内

この宿に泊まると富山の和太鼓の伝統芸能の保存と継承を行う越中いさみ太鼓の練習の一部を見せていただけます。

民謡のこきりこ節など馴染みのある曲を一緒に太鼓で叩き練習に参加し、音楽で一体感が生まれました。

Group of people practicing taiko drumming in a traditional Japanese community hall, with drummers positioned at large wooden drums and a large odaiko drum visible in the background.
越中いさみ太鼓の心に響く演奏

多様なスタイルで進化し続ける伝統工芸品

石川県の伝統工芸品である九谷焼は、370年前の江戸時代から一時期途絶えるものの続いている、鮮やかな柄が特徴の色絵陶磁器です。

飾り皿壺として祝いの席で使うための陶磁器であったため豪華な上絵が特徴的で、窯ごとに多様なデザインと絵付けスタイルがあり、その違いも楽しめます。

Elegant Kutani porcelain plate with colorful floral pattern and gold rim placed on decorative table runner, part of a traditional Japanese table setting with wooden table and matching place settings in the background.
錦山釜ギャラリーの作品
金箔を貼る作業の様子

石川県小松市にある人間国宝吉田美統さんの窯元、錦山窯で4代目の幸央さんとるみこさんにご案内いただきました。

錦山窯の作品は、金箔で遠近感を出す手法が特徴で、その技術は釉裏金彩(ゆうりきんさい)と言われています。

陶磁器への上絵は、和紙に絵付けする模様を書き、模写のように椿の葉でつけ、線をつけます。

上絵の下絵がされた草花の型に金箔をのせる作業行程を間近で見させていただき、とても細かく正確な技術が必要だと理解しました。

Japanese artist painting traditional floral designs on ceramic spheres in a studio workspace filled with art supplies, brushes, and completed botanical artworks displayed on easels.
職人のるみこさん

絵を描いた後に焼く上絵窯も見せていただき、金彩を焼くのは難しく、金が沈まないように一度単位で温度調節が必要だそうです。

幸央さんは最新技術を使って様々な色彩のバランスや色の重ね具合を研究されているそうです。

お二人のご案内を通じて、九谷焼への熱い想いと伝統技術を受け継ぎながら釜のスタイルに発展させていくなど、今もなお進化を続けている錦山釜のこだわりにとても感銘を受けました。

ギャラリーでの贅沢な時間

制作風景を見学した後、素敵なギャラリーで作品を見せていただき、実際に食器として使ってお茶やスープをいただきました。

吉田さんは、ワークショップやお茶会を国を問わず訪問客に提供し、伝統工芸に触れられる機会を作っているそうです。

芸術品としてだけでなく実際に工芸品を使うことで、使い心地の良さや丁寧に使うことの大切さを知ることができました。

伝統工芸品の価値を知ると、高価な器を日常に取り入れ、大切に長く使うことがどれだけ重要か、理解できます。

昔も今も常に新しいデザインや技術を追い求め、国内外にその価値を伝える錦山釜で、職人が作品の魅力を語る贅沢な時間を過ごしました、

越前市に根付く伝統産業:和紙づくり

福井県越前市の伝統工芸品である越前和紙は、日本三大和紙に選ばれており、越前和紙は1500年の歴史があります。

「紙の神様」を祀っている岡太神社・大瀧神社がある「和紙のまち」越前市において和紙づくりは主要産業であり、日本の紙幣の原点である和紙の技術は日本随一と言えます。

越前和紙
Hands pulling apart translucent white squid or cuttlefish at a seafood preparation station with bright turquoise blue containers in the background.
漂白された木の皮

江戸末期に創業した岩野平三郎製紙所で和紙職人からその製造工程を見せていただきました。

この製紙所は、日本古来の原料を使用し、伝統的な流し漉きで大判和紙を漉いている日本で唯一の大判手漉き和紙工場です。

素敵な職人あきちゃんが迎えられ、工場に入った瞬間、独特の木の皮や紙の材料の匂いがしました。

 

和紙の原料は三椏やがんびなどの木の皮で、白皮を煮て、塵をとり、煮た皮をたたきます。

煮て漂白した後の白皮はとても綺麗で、それは山の水が綺麗でその恩恵を受けているからだそうです。

出来た材料にとろろあおいの根からできた「ねり」を混ぜて紙の材料は完成。

いよいよ「流し漉きの手法」を使って紙を漉きます。材料を大きな漉き槽に入れて、2-4人がかりで前後左右に揺らしながら漉いていきます。

丁寧で綿密な紙漉き作業は、手漉き和紙の一番重要な行程と言えるでしょう。

流し漉きの様子

最後にその紙の層を圧搾して、1枚ずつはがし、乾かして完成です。

1枚ずつ綺麗に剥がされていく様は見ていてとても気持ちよかったです。

各行程は主に手作業で行うため、とても手間がかかりますが、そのおかげで綺麗で丈夫な手漉き紙が出来上がります。

工場の職人さんは、女性が多く、細かい塵をとりや紙を漉く作業は女性が行い、

力仕事である皮をたたく作業や乾かす作業は男性が行っているそうです。

様々な和紙の商品

その和紙は、主に書道用紙や大きい和紙は日本画や水墨画として使われていますが、アート作品やノートやご朱印帳などもあります。

我々も和紙職人兼写真家の作品や日常で使える名刺入れなどを購入しました。

職人のあきちゃん

北陸には、江戸時代前後にこのエリアを統括した加賀藩や福井藩の繁栄を象徴する日本屈指の伝統工芸品が多く残っています。

今回紹介した井波彫刻や九谷焼、越前和紙なども大名へ献上する作品や日用品であったため、今でもその技術を受け継ぎ作っており、高価なものとして販売されています。

工芸品の工場へ行き職人から話を聞くことは、その物の価値を理解し対価を払い購入し大切に使うことを促すことができます。

Tricolageではこのような本物の文化を体感できる特別な旅をお届けすることができます。

是非、私たちと一緒に伝統工芸士との旅を通じて、今まで知らなかった本物の日本文化の価値に触れる時間を過ごしてみませんか?

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日本のエチケットを学ぶ https://tricolage.com/ja/magazine/mastering-the-art-of-japanese-etiquette/ Sun, 11 Aug 2024 01:48:00 +0000 https://tricolage.com/magazine/mastering-the-art-of-japanese-etiquette/ 日本の伝統的な作法の真髄を学び、自信を持って振る舞うためのヒント

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富裕層旅行者向けマナーガイド

日本への旅行は、単に観光名所を巡るだけでなく、伝統、敬意、思いやりの心を大切にする文化に身を浸すことでもあります。

日本のエチケットを理解し、受け入れることは、日本ならではのラグジュリーを体感するための重要な鍵となります。

旅館でゆったりと過ごしたり、茶道に参加する時、あるいはミシュラン星付きのレストランでお食事をする際においても、文化的ニュアンスを観察し意識することで、お客様の旅をより豊かなものにし、滞在先の人々にも心に残る印象をもたらすでしょう。

このマナーガイドでは、富裕層旅行者の多くが日本で経験する観光体験において大切な心得やマナーをご紹介します。茶道の微妙なニュアンスの理解から地元の職人との出会いまで、これらのヒントは、敬意を持って有意義に日本文化と関わるのに役立つでしょう。

Traditional Japanese wooden temple or shrine building with distinctive tiled roof surrounded by tall trees and raked sand garden, featuring a stone lantern and vibrant autumn foliage.

1. ホテル・旅館

  • 靴を脱ぐ
    旅館やホテルの部屋に入るときは、靴を必ず脱ぎましょう。多くの宿泊施設ではスリッパが用意されています。

  • 温泉でのマナー
    ホテルや旅館に温泉がある場合は、入浴前にきれいに体を洗い流しましょう。また、水着の着用は禁止されており、日本では刺青やタトゥーはヤクザ等の暴力団組織との関係性あがるため、可能であれば覆って隠しましょう。

  • チップ
    日本ではチップの習慣はなく、かえって失礼な行為とみなされる場合もあります。宿泊料金には上質のおもてなしサービスが含まれているので、スタッフにチップを支払う必要はありません。

     

Traditional Japanese hotel room with twin beds featuring white linens and folded towels, sliding shoji doors, and windows overlooking tiled rooftops.

2. 茶道

  • 到着時間
    日本では時間厳守が重んじられるため、時間通りに到着しましょう。

  • 控えめの身だしなみ
    服装は質素で丁重なものを着用しましょう。また、本格的な茶道体験に参加する場合、強い香水はお茶の香りをかき消す恐れがあるので控えましょう。

  • 礼儀作法
    茶室に入ると、敬意の印として年長者順に着席します。お抹茶をいただくときはお辞儀をし、飲む前にお茶碗を拝見しましょう。一口飲む前に、次の人に「お先に」と言うのが作法です。茶室では私たち全員が平等であり、その瞬間の調和を共有していることを表現しています。

  • 空間の鑑賞
    生け花から掛け軸まで、茶室のあらゆる美しさを鑑賞しましょう。こうした装飾品は亭主により慎重に選ばれたものであり、儀式の風情を作り出す上で大切な役割を果たしています。

     

     

Woman in traditional gray kimono kneeling in formal seiza position during Japanese tea ceremony, preparing tea in a traditional tatami room with a cast iron kettle and tokonoma alcove.

3. 国立公園と自然遺跡

  • ゴミを放置しない
    日本では清潔さと自然を大切にする姿勢が重視されているため、ゴミは必ず持ち帰り、植物を摘んだり生き物を傷つけたりしないよう心がけましょう。

  • 静けさを尊ぶ
    神秘的な場所や静寂な自然を訪れる際は、小さな声で会話をし静けさを味わって下さい。静かに話すことで、自分も周りの人も静けさに浸ることができます。

  • コースに沿って歩く
    定められたトレイルや小道を歩き、周囲の環境や美しい自然を維持しましょう。特に傷つきやすい生態系が生息する所では心掛けましょう。

  • ネイチャーガイド
    知識豊富なネイチャーガイドも不可欠です。ガイドは、日本のユニークな生態系についての理解を深めるだけでなく、適切なエチケットを守り、美しい景観を保護するよう促してくれます。

Delicate white bell-shaped flowers hanging from green stems with soft-focused foliage in the background, creating a serene natural scene.

4. 高級レストランでの食事

  • 予約
    高級レストランは事前に予約が必要なケースが多く、数週間から数ヶ月前から予約が必要なお店もあります(ご予約は弊社でお引き受けいたします)。当日は時間厳守を心がけましょう。

  • お箸の作法
    お箸を茶碗に入っているご飯に立てて刺すのは控えましょう(この行為は葬儀の儀式で行われます)。お箸を使わないときは、箸置きかお皿の上におきます。

  • 料理人への感謝
    おまかせ料理では、料理人の腕前に敬意を示すため、提供された料理は全ていただくのが礼儀です。食事制限がある場合は、予約の際に事前にレストランに伝えときましょう。

  • お会計
    高級レストランでは、代金の請求書がテーブルの上にそっと置かれていることが多いので、現金を直接手渡しする必要はありません。代金はテーブルに用意されたトレイに置いておきましょう。

Traditional Japanese onigiri rice balls wrapped in nori seaweed served on blue plates beside a bamboo basket with chopsticks, presented at a riverside dining setting.

5. 美術展への訪問

  • 静かに鑑賞
    日本の美術展は静寂な空間であることが多く、来場者は静かに作品を観察する習慣があります。鑑賞中は小さな声で会話し、携帯電話の使用は避けましょう。

  • フラッシュ撮影禁止
    多くの展覧会では写真撮影を禁止しています。ただし、撮影が許可されている場合は、フラッシュ撮影は作品を傷つけたり、他の来場者の迷惑になる可能性があるので控えましょう。

  • パーソナルスペースを大切に
    日本には自分や他人のスペースを大切にする文化があります。そのため、作品を鑑賞する際は、作品と他の来場者に配慮した距離を保ち、誰もが展覧会を十分に楽しめるよう心掛けましょう。

Traditional Japanese interior entrance with green-tiled floor, framed calligraphy on the wall, and a view into an art studio with easel and furniture featuring grid-patterned windows.

敬意を体現するイマーシブな旅

日本のエチケットを理解し、尊重することは、単にルールを守ることではなく、調和、尊重、心遣いを大切にする人々の生き方を受け入れることでもあります。富裕層旅行者は、こうした礼儀作法を体現することで、 日本の伝統文化との深いつながりを体感し、ラグジュアリーな旅を、より一層記憶に残る深みのある体験へと導くことができるはずです。

優しさと感謝の気持ちを忘れずに日本を巡ることで、真のラグジュアリーとは体験の奥深さに潜んでいることに気づくでしょう。

Traditional Japanese teacup with ornate decorative patterns resting on a wooden stand with a circular plate backdrop

更なるアドバイスはInstagramで!

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伝統を守る:愛知県で真の職人技を体験する https://tricolage.com/ja/magazine/preserving-tradition-experience-true-craftsmanship-in-aichi-prefecture/ Tue, 23 Jul 2024 02:05:00 +0000 https://tricolage.com/magazine/preserving-tradition-experience-true-craftsmanship-in-aichi-prefecture/ 日本の愛知県で、受け継がれる伝統の美しさと本物の職人技に触れる

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世界中で生産方法が新しく、急速に進歩する中で、持続可能に生産された商品はますます珍しくなっています。

さらに、こうした機械的な生産方法はしばしば安価で効率的であるものの、これらの進歩は職人たちがその専門技術を広く披露する機会を徐々に奪ってきました。

多くの職人がそれぞれの業界を離れる中、愛知県で本物の文化と伝統を守る取り組みに参加しませんか?ますます機械化が進む現代社会において、伝統を直接体験することは、国境を越えて他者とつながることができる真の贅沢です。

本州の愛知県は、東京と京都という二大観光地の間に位置し、便利な目的地です。トヨタの発祥地として、また八丁味噌カツなどの地元料理で知られる愛知は、長い間、職人技と専門知識の中心地であり続けています。この旅では、愛知県の県庁所在地である名古屋を訪れ、ノリタケの森と、1964年に名古屋市に合併した隣町の有松を探索しました。また、抹茶で有名な西尾にも電車で足を延ばしました。これらの三つの素晴らしい場所は、日本の職人技のショーケースであり、陶器や織物、そして味噌や抹茶のような家庭用品に至るまで、名古屋と西尾は、発見を待つ日本の文化と遺産の重要な場所です。

トリコラージュでは、持続可能性と尊重を最優先に計画された、多くの文化体験を訪問者に提供しています。日本の豊かな遺産をより深く理解する特別な旅をお探しなら、一緒にこれらの歴史的な奇跡を守る旅に出ませんか?

ノリタケの森:伝統と現代の発展の美しい交差点を体験する場所

新幹線を降りたばかりで、自由な探索日を過ごしたいと思っていました。幸いにも、名古屋駅から徒歩10分の場所に、博物館、ギャラリー、クラフトセンター、そしてさまざまな緑のスペースがあるノリタケの森クラフトセンターがあります。小さな世界に目を向けてみると、水面を滑るように動く水中昆虫の小さな動きを見つけることができるかもしれません。ますますデジタル化が進むライフスタイルの中で、自然との繋がりは素晴らしい体験でした。

ノリタケの森の隠れた景色

さらに進むと、ノリタケの安全と繁栄を祈るために設立された日陶神社を訪れました。ノリタケの初代社長、大倉和親は、工場敷地内に家を建てるほどの献身ぶりで、日陶神社はその場所にあります。

Traditional Japanese shrine with steep thatched roof and ornate golden decorations, surrounded by forest in Aichi Prefecture.
日陶神社日陶神社

静かな小川沿いに位置する赤レンガの建物は、西洋式ディナーウェアの象徴である日本陶器合名会社の最初の工場でした。歴史に浸ることができることで、ノリタケの陶磁器の長い歴史をより一層理解することができました。

Historic red brick building corner with tall arched windows, weathered gray-green door, ornamental lamp post, and manicured shrub in Aichi, Japan.
赤いレンガの建物

ウェルカムセンターを訪れると、持続可能な生産方法が技術研究によって支えられていることを理解することができます。環境活動に関する専用セクションでは、ノリタケの製品リサイクルシステムや、地域アーティストを祝う季節のイベントについて詳しく説明しています。

貴重な陶磁器を見る

クラフトセンターでは、粘土、カオリン、長石、石英を組み合わせて、透明で純白な陶磁器を作り出す過程を体験しました。

写真撮影は禁止されているものの、実際の職人たちが働くスペースを通り抜けるように構成されており、彼らが粘土の塊を注意深く成形する様子や、成形ブロックからバリを取り除く仕上げの過程を見学することができます。このような精密な動きを見ることで、各手仕上げの作品に込められた思いと感情を考えさせられました。デザインを再現すること自体も熟練の技ですが、人間の手の温もりが各作品に命を吹き込んでいることが感じられました。

次の階では、24カラットの金を王水で溶かして作られた液体金を使って、職人たちと一緒に自分の皿を塗ることができます。エアブラシなどの装飾方法も展示されており、現代性が確立されたプロセスとどのように相互作用して、美しいアートを継続的に生み出しているかが紹介されています。

Overhead view of traditional Japanese ceramic plates arranged in neat rows, featuring various minimalist designs including delicate botanical patterns, geometric shapes, and subtle glazes in neutral tones.
過去100年分の皿を展示する展示

最後に、クラフトセンターの上層階にあるノリタケ博物館は、過去100年分の陶磁器のアーカイブです。これらの作品は、日本の輸出品の最前線にあり、世界中のテーブルに並んでいます。博物館を歩くことは、時を超えた冒険のようで、各陶磁器が時代ごとのディナーテーブルの代表であることを感じさせてくれました。

ノリタケの森を歩くことで、心のこもった製品の美しさを理解することができました。各製品に何が込められているのか、どのように作られているのかを知ることで、持続可能性が実際に贅沢と同義であることを思い出させてくれました。

有松での瞬間を生きる:世代を超えた繋がりで育まれた古代の絞り技術を楽しむ

Traditional Japanese storefront entrance with four teal-blue noren curtains hanging from wooden slats, displaying white kanji characters, with a small red and white Japanese flag visible on the right panel.
これらの布は多くの入り口を飾り、絞りの象徴となっている

有松は、東京から京都への東海道沿いの小さな村落としてのルーツを持ち、その主な産業は旅人に売るための絞り染めの布に焦点を当てています。有松絞りには100種類以上のスタイルとパターンがあり、それぞれが細部への鋭い注意と各デリケートなパターンを縫うための継続的な忍耐を必要とします。訪問中に出会った職人たちの創造性に本当に感動しました!

有松の古い建物を探索する

東海道を歩いていると、まず目に留まるのは、商家の建物が、まるで時が止まったかのように見えることです。これらの商家は絞り染めの卸売店の伝統的な建築を象徴しており、火災予防のための粘土でコーティングされた壁や複雑な格子窓が特徴です。このような建築遺産のクラスターは、その保存状態の優れた美しさを認められ、愛知県の有形文化財に指定されました。

Traditional two-story Japanese storefront with distinctive latticed windows and signage, flanked by modern buildings under a dramatic cloudy sky.
古い建物

その一例として、岡家住宅は市指定の文化財であり、一般公開されていて、様々な絞り製品や江戸時代の遺物が展示されています。私が訪れた際には、有松友の会所属の竹田さんが親切に案内してくれました。展示されているのは、半分ほど解かれた絞り布であり、尖ったカールから生まれる美しい模様を鑑賞することができました。有松鳴海絞りは、テクスチャーのある布をきつく縛ることで生まれる色の陰影のコントラストを利用しています。これらの模様は、特定の巻き方や折り方の技術を駆使して作られ、雪花絞り(花模様)などのバリエーションが生み出されます。

Traditional Japanese embroidered textile featuring cranes, pine trees, and waves in gold and beige thread on a deep blue silk fabric, showcasing Aichi's intricate artisan craftsmanship.
雪花絞り

有松の職人たちに会う

有松鳴海絞会館に進み、2階に上がると、技術に優れた絞り職人たちに会って話をすることができました。私の訪問中に出会ったのは、やたら三浦絞りを専門とする荒川さんと、手蜘蛛絞りの高橋さんでした。

やたら三浦絞りは、太い糸を使い、繰り返し結ぶ方法で作られる一見「ランダムな」模様が特徴です。布が染められ、糸が解かれると、多角形の星形模様が布全体に現れます。荒川さんによると、それぞれ「星」の大きさは、布を巻く際に使う指の幅に依存しており、文字通り一つ一つの絞り布に人間の手のぬくもりが込められているのだそうです。荒川さんの正確な手の動きと集中力に感嘆せずにはいられませんでした。

一方、手蜘蛛絞りは蜘蛛の巣のような模様で知られています。会館で高橋さんが白い布を巧みに縫い、長い円錐形のスパイラルにねじる様子を見ました。大変な技術が必要にもかかわらず、高橋さんは過去30年以上にわたって手蜘蛛絞りに専念しており、現在ではこのスタイルの第一人者として認められています。高橋さんのこの技法に対する思いは強く、その細やかな手さばきを見ていると、私にもその情熱が伝わってきました。

手蜘蛛絞り

縫い作業をしながら、高橋さんと荒川さんは絞りの歴史や現在のファッションにおける位置について楽しそうに話し笑っていました。彼女たちが布を進めるたびに見せる純粋な笑顔から、その技に対する本物の愛情を感じることができました。縫い作業が簡単そうに見えましたが、絞りの特徴的な模様を作るために綿糸で布をしっかりと結びつけるにはかなりの力が必要であり、その技術の高さが長年の修練の証です。

縫い作業をしながら、高橋さんと荒川さんは絞りの歴史や現在のファッションにおける位置について楽しそうに話し笑っていました。彼女たちが布を進めるたびに見せる純粋な笑顔から、その技に対する本物の愛情を感じることができました。縫い作業が簡単そうに見えましたが、絞りの特徴的な模様を作るために綿糸で布をしっかりと結びつけるにはかなりの力が必要であり、その技術の高さが長年の修練の証です。

高橋さんと荒川さんの会話を聞いていると、彼女たちは絞りという技術を保存したいという願いを口にしていましたが、若い世代がこの古い技法に興味を持つことがますます少なくなっていることを嘆いていました。しかし、その日の早い時間に訪れた外国人観光客が、有松絞りの動画に触発されて自国でも絞り技術を練習していると話してくれたことに驚き喜んでいました。

短い有松の訪問で高橋さん、荒川さん、そして武田さんに出会えたことで、有松の豊かな伝統と文化を守るために彼らが一丸となって努力していることがよくわかりました。これらの技法は江戸時代から代々受け継がれてきており、そのような職人や愛好者の努力によって今日まで続いています。そのため、染められた絞り布は単なる布ではなく、美しい伝統を守り続ける情熱と願いの現れなのだと理解できました。

作品を見せてくれる高橋さん

これらの伝統に直接触れ、有松の素晴らしい建築物を実際に目にすることで、文化保存の重要性をより深く理解することができました。これにより、将来の世代もこれらの素晴らしさを享受できるようになるのです。有松を訪れることで、本物の体験ができる絞りのワークショップなどから、その豊かな歴史に浸ることができます。

愛知県の美味しいを、西尾の特産品で体験する

If you’ve ever had the opportunity to try matcha (powdered green tea), you might have heard of Uji in Kyoto — but did you know that while Uji is known for its green tea in general, Nishio specialises solely in matcha? 抹茶を飲んだことがあるなら、京都の宇治を聞いたことがあるかもしれません。しかし、西尾も抹茶が特産であることをご存知でしょうか?

西尾の甘い抹茶

西尾の茶葉の80%が抹茶の生産に使用されているため、西尾には独自の抹茶文化が根付いています。特に西尾の抹茶は、茶葉を日陰で育てることによって得られる深い緑色が特徴です。私が訪問した際には、幸運にも小原さんに案内していただき、西尾の抹茶の秘密について教えてもらいました。

西尾の豊かな茶畑

矢作川の近くに位置している西尾は、その霧が茶葉の成長に良い影響を与えていますが、西尾の抹茶生産プロセスにはもう一つの大きな特徴があります。それは、黒い布のカバーです。

小原さんは手描きの絵本を取り出し、黒い布のカバーが光を制限しつつも広く成長する葉を育てることを説明してくれました。この方法によって、茶葉は広く柔らかく育ち、西尾の抹茶に特有の美味しい「旨味」を生み出す成分であるテアニンが多く含まれるようになります。

Person reading an illustrated book about photosynthesis on an observation deck overlooking a cable-stayed bridge and residential area in Aichi, Japan.
小原さんに絵で説明していただいた

緑豊かな茶畑を歩きながら、西尾の茶摘みの作業に感心せざるを得ませんでした。5月初旬には収穫が始まり、茶葉は全て手摘みで行われます。小原さんによると、西尾では抹茶や茶摘みが交流の機会と見なされており、中学生たちは5月に茶摘みに参加し、多くの子どもたちが家族と一緒に茶道を体験してきたそうです。西尾では、抹茶が単なる農産物ではなく、コミュニティを結びつける体験であることが素晴らしいと思いました。

その後、葵製茶で大切に育てられた茶葉が次にどのように加工されるのかを見ることができました。葵製茶の工場に足を踏み入れると、正確にタイミングを合わせた茶挽き器の音がすぐに耳に入りました。

Traditional Japanese sake brewing facility with rows of metal fermentation tanks and industrial piping equipment in a wooden-beamed production room.
葵製茶での茶挽きの様子

展示室の中央に石のオブジェが立っていましたが、それが手動の石臼であるとわかりました。会社は多くの試行を経て、隣接する地域から特定の石を選び、この手動と機械の石臼を作成しました。また、グラインダーを回す最適な回転数も決定しました。私たちも手動の石臼を回してみることができました。重くて疲れる作業でしたが、新しく挽かれた抹茶の粉が徐々に石臼の隙間から落ちてくる様子を見ているのはとても心地よい体験でした。鮮やかな緑色で、驚くほど苦味もなく、その後、自分の労働の「成果」を味わうことができました。

その後、素晴らしく静かな茶道体験と、美味しい和菓子(今回は乾燥フルーツと抹茶クラッカー)を楽しむことができました。茶道にどれほどの繊細さが込められているかを以前は知らなかったのですが、抹茶を点てるゆっくりとした過程や、すべての動作に込められた意図を見ているうちに、その内在するマインドフルネスに感動しました。茶葉の栽培から乾燥葉を抹茶に挽く過程、そして最後に丁寧に点てられた抹茶を味わうまで、すべてのステップに込められた細やかさに本当に驚かされました。ぜひ、西尾に訪れて、このスローライフの美味しい体験をしてみてください。

Hands whisking matcha tea in a traditional ceramic bowl using a bamboo chasen whisk, demonstrating authentic Japanese tea ceremony preparation.
お茶を点てる様子

味噌の秘密を学ぶ

抹茶の次に西尾で見つけたのは、もう一つの日本の食文化の定番 — 味噌でした。

Traditional Japanese storefront in Aichi with distinctive architectural features including white walls, tiled roof with ornamental tiles, wooden lattice work, Japanese signage, and a circular logo displaying Miso Entertainment Group branding.
みそぱーく・はと屋

抗酸化作用があることで知られる味噌は、平安時代から日本の食文化の中心にあり、当時は貴族だけの特権の品でした。西尾のみそぱーく・はと屋の九代目当主、鳥山欽示さんによれば、ここで作られる味噌は、明治時代の古い樽で発酵させ、麹と大豆を組み合わせて作られます。各樽の上に積まれた厚い石の層は、味噌の発酵期間を示していますが、発酵中に味噌が悪くならないようにするための職人技と知識の重要性について考えさせられました。特筆すべきは、はと屋では味噌の製造過程で出る副産物も無駄にせず、それをたまり醤油という小麦を加えず、濃いテクスチャーを持つ醤油に変えることです。

鳥山さんとの試飲では、レストランの味噌汁レシピの秘密に触れることができました。味噌汁がなぜこんなに美味しいのかを知りたいなら、みそぱーく・はと屋を訪れることをおすすめします。(ヒント:それは様々な種類の味噌に関係があります)一年間発酵させた味噌と、三年間発酵させた味噌を試食することができ、とても嬉しかったです。前者は素晴らしくほのかな甘みがあり、後者は長い発酵期間から生まれた深い濃厚な味わいがありました。まさに、良いものは待つ人に訪れるということを実感しました。

Elderly Japanese craftsman standing beside a large traditional wooden barrel with metal hoops in a rustic workshop with weathered walls and wooden beams.
樽の底を見せてくれる鳥山さん

鳥山さんは、味噌作りは単なる人間の手によるものではなく、発酵過程での素材と自然との相互作用の結果だと説明してくれました。そのため、彼自身の役割は、発酵が最適に行われる環境を整えることだと考えているとのことです。鳥山さんと話しているうちに、彼のように素材の可能性を引き出すために尽力する農業の職人たちへの新たな敬意を抱くようになりました。

私の思ったこと

愛知県の隠れた地域を探訪する機会を得て、日本の職人たちが一つ一つの製品に真心と希望を込めていることを深く理解し、感謝することができました。これらの技術は生産に多くの努力を要しますが、持続可能性、品質、そして心を込めた作業が、これらの技術を保存する価値を高めていると感じます。普段はあまり訪れることのない道を旅することで、周囲に対する深い没入感と、旅行を忘れられないものにしてくれる地元の人々とのつながりが生まれます。

Traditional Japanese tatami room with shoji screens overlooking a serene garden with trees and a tiled-roof structure, exemplifying historic Aichi architecture.

もし、日本の伝統に触れ、その情熱に感動したいとお考えであれば、トリコラージュでの体験をお勧めします。私たちは、日本の隠れた美しさを探索し、持続可能な旅を提供することに情熱を注いでおり、多くのお客様が私たちがご提供する旅行体験を楽しんでいます。

ぜひ、私たちと一緒に日本の思い出深い旅に出かけましょう!その間に、私たちのインスタグラムをフォローしてインスピレーションを得たり、他の興味深い地域である愛媛についての記事をご覧ください。

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A Luxurious Escape from Life’s Demands https://tricolage.com/ja/magazine/a-luxurious-escape-from-lifes-demands/ Tue, 30 Jan 2024 03:53:00 +0000 https://tricolage.com/magazine/a-luxurious-escape-from-lifes-demands/ Find your luxurious escape and break away from life's demanding, everyday responsibilities

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Deepen your cultural journey with us.
Ready to start your sustainable travel experience?

Discover the harmony and beauty of Japan during a journey uniquely yours. Adapting to your travel dreams, we tailor-make an unforgettable trip crafted ​to your needs.

Black bird perched on a cherry blossom branch with delicate white flowers against a vibrant turquoise sky.

Have a look to some of the stunning destinations you can explore with us.

We take you to the lesser-known places on a journey back in time to get away from it all. Revitalise all five senses surrounded by the harmony and elegance of nature’s colours, in the warm atmosphere of its scent.

Be inspired by the unseen and surprised by new flavours. Dive deep into the high culture and the everyday lives of local people and take a moment of wellbeing.

Moss-covered stone steps ascending through a serene forest of tall cedar trees, creating a peaceful natural pathway bathed in dappled sunlight.

A Natural Retreat

There is a place in Japan where you can forget about the world surrounded by the power that nourishes the vestiges of the past. Recharge your batteries with the strength of Japan’s centuries-old tradition in an environment steeped in history. Discover traces of ancient routes that take you back in time, the perfect scenario for your well-being.

Harmonise your senses in an escape that assures relaxation thanks to the silence and harmony of historic shrines in a Network of World Heritage Pilgrimage Trails. A sacred rock over 40 metres high stands like a giant to remind you of the greatness of the world and help you to forget life demands. A perfect place to indulge in a self-care whim, pamper yourself and rest your mind and soul.

Glazed salmon fillet with caramelized golden-brown skin, garnished with sesame seeds and chopped scallions, served on a white plate with savory sauce.

Crafting Timeless Culinary Memories

Surrounded by a rural landscape still intact, embark on a flavourful journey in Maruyama village. The delicacy and care with which the local farmers grow and harvest the vegetables is felt directly in every bite. French cuisine becomes at Tamba Sasayama a delight of new flavours, infused with locally sourced spring ingredients.

A select and refined selection of wines from around the world accompanies your culinary journey with grace and elegance in a renovated 150 year old house. Relaxation time surrounded by the natural calm in the Japanese countryside. The rare pearl that nourishes all your senses.

Cherry blossoms in full bloom framing a traditional Japanese temple with turquoise water and moss-covered ground in the background.

A Luxurious Escape from Life’s Demands

Close to the city of Kyoto and far enough away to forget the hustle and bustle of the streets, there is the rural village of Miayama. This charming place welcomes you to experience a journey to ancient times. Escape from the mundane and enjoy a thatched-roof farmhouse all to yourself.

Do you want to know what it feels like to stay in a house with roofs made using the Intangible Cultural Heritage Kayabuki technique? Can you already imagine what it would be like to travel back to the traditional 19th century? Wake up in this unique place surrounded by the fragrance and beauty of the trees, in a very quiet and uncrowded area, and allow yourself a complete escape.

Ready to start a journey uniquely yours?

Get in touch and let us know your wishes! 

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